トップへ



Vol.2

卒業生インタビュー

先輩たちが現在、過去、未来を語るスペシャルインタビュー。 税関職員

第2号の表紙を飾るのは、公務員ビジネス科卒業の比が裕也さん。
制服姿が凛々しく頼もしい印象ですが、「NIKKEI入学前はごく普通の高校生でした」と語ります。
比嘉さんがどんな風にNIKKEIで学び、税関職員としての一歩を踏み出したのか、その道のりに迫りました。

高校卒業後からでも人生は大きく変えられる。そう信じさせてくれるのがNIKKEIです。

高校時代はなりたい職業は特になく、とりあえず漠然と「専門学校へ行こう」と考えていました。進路指導の先生に相談したらNIKKEIを勧められ、将来のことを考えて公務員ビジネス科を選びました。名護から沖縄市までの通学はそれなりに大変でしたが、学校へ行くのがとにかく楽しくて、すぐに乗り越えられましたね。
 NIKKEIでは授業が始まる前の早朝から放課後遅くまで本当に長時間勉強したことはありませんでしたが、NMIKKEIではそれがスタンダード。それ以上やらないとクラスメイトと差がつきません。だから自宅に戻ってからや土日も必死に勉強しました。毎日一緒に勉強したり、励まし合える仲間がいたことは大きな支えでしたね。当時の同級生とは本当に絆が深くて、今でも時々連絡を取り合ったり先生を交えて飲みに行ったり。みんな海上保安庁や役所の職員、警察官や消防官などさまざまな分野で活躍していて、その話を聞くのも楽しいし、お互いに刺激にもなります。
 実は恥ずかしい話ですが、2年生のときに沖縄市で一人暮らしを始めた際、少し気持ちが緩んで、学校を休みがちになってしまったことがあります。そんあときもNIKKEIの担任の先生が心配して自宅まで訪ねてきてくれたり、親身になって支えてもらいました。。本当にありがたいと感じましたね。
 税関職員は最初から目指していたわけではなく、国家公務員試験に合格したらどの分野を選ぼうか調べていたときに税関の仕事を知り、麻薬探知犬のハンドラーの仕事があることがわかったんです。そのときに「ぜひやってみたい!」と強く思いました。税関に採用されて最初の3年間は、主に成田空港で取締りを行い、その後、沖縄に戻って麻薬探知犬管理センターで麻薬探知犬のハンドラーとして着任。念願が叶って本当にうれしかったですね。
 今は取締り第一部門で、港で客船から入国してくる旅客・貨物の検査を行っています。米軍基地や那覇中央郵便局へも出向き、海外からの郵便物で不正なものがはいっていないか茂検査します。税関職員になって8年目。仕事の厳しさも少しずつわかってきて、国の安全を守っている責任感や使命感は常にあります。ベテランの先輩の中には、どの入国者が怪しいかを瞬時に見抜く目利きもいます。この仕事では不審な言動に気づくかがとても大事。だからプライベートでもつい人間観察をしていまいますね。
 私はまだ3つしか経験できていませんが、税関の仕事には多岐にわたる部門があります。配属が変われば、また新たな勉強が始まり、どこへ行っても勉強が続きます。NIKKEIで勉強する姿勢や習慣がしっかり身に付いたことが、今の仕事に大いに役立っています。高校卒業時のままだったら相当苦労したと思いますから。NIKKEIでの充実した2年間は私の人生を大きく変えたと同時に、これからの人生を導いてくれる指針にもなっています。

特別座談会 安井 猛×比嘉 祐也×島袋 永伸

公務員採用試験において圧倒的な合格実績を誇るNIKKEI。「公務員といえばNIKKEI」というイメージが すっかり定着しています。国家公務員として沖縄地区税関でキャリアを重ねる卒業生 比嘉さんを中心に、沖縄地区税関のトップ、学校代表の三者がそれぞれの視点から語り合いました。

それぞれの立場から見た税関そして国家公務員の仕事

安井:日本は元々貿易立国で、特に沖縄の地は「万国津梁」と言われて500年以上前からアジアとの中継貿易の要でした。税関の役割は貨物を対象とした輸出入、また旅客の出入りとそこで携帯される貨物を水際でしっかりとチェックすることにあります。税関の主な使命は「国家国民、日本の社会の安心安全の確保」、「税関等のしっかりとした徴収」、そして最近特に我々がウエイトを置いている「貿易の円滑化」の3つ。沖縄に入国する大型クルーズ船や航空機を検査しながら、人や貨物など国際物流の流れを阻害しないよう徹底することが求められます。
比嘉:私は沖縄地区税関で働き始めて8年目です。最初は成田税関支署に3年勤務。飛行機に実際に乗り込み、畿内を検査して不正薬物や不審物のチェックを行ったり、海外から来る不審な旅客の通報等を主に行いました。次に沖縄麻薬探知犬管理センターに4年勤務し、麻薬探知犬のハンドラーとして、海外からの旅客や郵便物を麻薬探知犬とともに検査を行って不審物の摘発を行いました。現在は取締第一部門に所属し、近年大幅に増えている大型客船の検査を行っています。税関の重要な仕事のひとつは、海外からの不正薬物の密輸入を水際で防ぐ業務だと感じます。
島袋:先だって那覇港ふ頭に停泊中のヨットから約600kgの覚せい剤が沖縄で摘発されました。あれがもし日本に入ってきていたらと思うと恐ろしいものがあります。みなさんの活躍によって水際で防ぐことができた。非常に頼もしいと感じました。日本の安心安全を守るために頑張っている、とてもやりがいのある仕事ですね。
比嘉:はい。本当にそう思います。
安井:やりがいは、もうあり過ぎるくらいではないかと思いますね。
島袋:税関の仕事は多岐にわたっており、法律の知識や語学の勉強も必要だし、海外の薬物や税に対する日本の法律と野違いも知らなければならない。比嘉君は8年ではまだまだ時間が足りないでしょう?現場に出て、家に帰ってまた勉強、みたいな漢字じゃないかな。
比嘉:そうですね。私はまだ3つしか経験できていませんが、税関は部門が多く、これからも勉強しなければならないことは非常に多いと思います。
島袋:採用されてから定期的に研修等があるんですか。
安井:経験年数に応じて、新人研修はもちろん、取り締まりや税の徴収といった分野別、犯罪者の取り調べなどさまざまな専門分野、また、役職に応じたマネジメントの研修等がそれこそ退職するまで続きます。税関職員は多種多様な勉強の機会があり、充実した日々を送っていると思いますね。
島袋:そうですか。組織の仕事は知識にしろ何にしろ、遅れないようにするため、足並みを揃えなければいけない。比嘉君はNIKKEIではクラス単位でチームワークを大切にやってきたと思いますが、現場では実際どうですか。
比嘉:所属している取締第一部門は1版7名で、30名程度の大所帯。日々、客船の取締や郵便局での検査を行うのですが、どうすれば摘発できるか、やはりみんなで協力し、知恵を出し合っています。NIKKEIで培ったチームワークが役立っていますね。
安井:税関の仕事は採用後に各種研修を行いますので、スキルアップを図ることはできます。しかし、一番大切なのはやる気、つまり志です。世の中の変化が非常に激しい今の時代、特に税関は海外との接点が多く、新聞やニュースで飛び交うTPP(環太平洋パートナーシップ)やEPA(経済連携協定)などが、まさに我々の日常業務に直結しています。公務員も能動的に自発的自律的に動けて、"指示待ちではない職員"が必要とされています。

熱い先生方、勉強の習慣や学びの姿勢 NIKKEIで学べたことは「人生の財産」

比嘉:NIKKEIで学んで一番よかったのは、勉強嫌いだった私でも勉強グセが付いたことです。周りの仲間たちがみんな公務員を目指していたので、"自分もやらなきゃ"という気持ちになる。先生方も夜遅くまで残ってくれて、わからないときはきちんと教えてくれる。環境に恵まれていたと改めて感じます。税関の仕事は本当に勉強が多いんですが、NIKKEIのおかげで勉強が苦じゃなくなりました。
島袋:NIKKEIには熱い先生方がたくさんいて、学生たちに背中を見せながら一緒に頑張っています。私はそんな先生方に支えられて後ろで叱咤激励しているだけ。先生方が学生を自分の弟や妹みたいに親身になってかわいがってくれて、きちんと結果もだしています。今度は比嘉君が後輩たちにそんな想いを伝えていってくれるとうれしいね。沖縄や日本の将来のために今の仕事をしっかり頑張って欲しいなとおもいます。
比嘉:わかりました。
島袋:在校生にとって勉強はやはり苦しいものですよ。でも、仲間とのチームワークだとか、先輩たちとのつながりがあると、夢の実現に近づきやすい。頑張っている先輩として後輩たちにエールを届けに来てください。
比嘉:機会がありましたらぜひ!NIKKEIの2年間は、いい仲間、いい先生に恵まれ、人間的にも成長できた有意義な時間でしたね。

税関職員に求められるスキルとは、必要な人材とは

比嘉:税関長が我々職員に求めるものはどんなことでしょうか。
安井:それはよくお話していますが、「緊張感があって生き生きとした職場で!」ということ。我々の仕事は公務です。仲良くダラダラではなくて、心地よい緊張感を持ってもらいたい。そして、その成果が取締りに表れてくると思います。比嘉君には、そのことを徹底してもらい、深みを持って進んでもらいたい。NIKKEIさんで培った情熱とハードワークを乗り越えた強さがあるのだから、まだまだ伸び代は大きいと期待していますよ。
比嘉:ありがとうございます。身が引き締まる思いです。
島袋:例えば海外へ出かけたとき、そこで出会う入管の方を見たときに、生き生きした顔つきで働いているのか、公務だからおざなりでやっているのかは自然と現れます。日本の税関を見て、入国する旅客が「ビシっとしているな。この国で下手なことはできないな」と思われるような顔つき、行動というのは必要ですよね。
安井:おっしゃる通りですね。
島袋:それと同時に、沖縄、日本全体が観光客をきちっとお迎えするのは戦略として大切なことです。その最前線にいるのが税関で、比嘉君にはぜひ日々努力鍛錬しながら、街を歩いていても不正な物や危険な誘惑がないという安全な県、国にしていって欲しい。
安井:島袋代表は我々以上に税関のことをよくご存じですね。
島袋:やはり毎年多くの公務員合格を輩出していますから。学校の方針としても自分がウチナーンチュということからも、沖縄の地域社会や沖縄の子どもたちの将来を考えた時に、比嘉君のような先輩達がどんどん活躍をして、沖縄の子どもたちが「沖縄は自分たちの手で守って発展させていくんだ、日本全体を支えて行くぞ:という想いを強く持って、それを公務員という仕事で果たして欲しい。NIKKEIで学んだ事を大きく広げて、期待に応えられるような税関職員、公務員になって欲しいですね。
比嘉:学校生活の中でも職場でも言えることですが、問題やわからないことがあったら、すぐに上司や先生に聞くのではなく、まずは自分の中で考えて、それでもダメなら聞くことを心がけています。その中で考える力も付くと思うんです。NIKKEIではみんな同じように勉強していて、どこで差が出るかといえば、やはり学校以外の場所でどれだけ頑張るかでした。職場も同じで、与えられた仕事だけではなく、プラス職場で仕事を探してやるとか、さらに勉強して知識を増やす、そういったことがやはり必要だなと感じています。
島袋:いや、すごい。うれしいね、比嘉君、すごく頑張ってるね。
安井:本当ですね。聞いていて、私もうれしく頼もしく感じました。それだけ心構えができていたら、後はそれを実践して日々発揮していくことに尽きますね。さらに期待が高まりました。
比嘉:はい。これからも精進し続けて頑張ります!


税関職員として8年目の頼もしさが漂う比嘉さんを囲んだ座談会。話題は万国津梁からTPP、沖縄の未来にまで及んだ。

各種お申込み

オープン
キャンパスの
お申込み

資料請求

平日・土曜
説明会の
お申込み

連絡先

専門学校 那覇日経ビジネス

所在地:沖縄県那覇市安里1-1-53
TEL:098-866-9611 FAX:098-867-9040

専門学校 日経ビジネス

所在地:沖縄県沖縄市諸見里1-25-1
TEL:098-931-1166 FAX:098-931-1515

共通メールアドレス

info@n-nikkei.ac.jp