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Vol.1

卒業生インタビュー

先輩たちが現在、過去、未来を語るスペシャルインタビュー。 税理士

創刊号の巻頭を飾るのは、弱冠26歳で税理士試験5科目合格を果たした、
キャリアビジネス科卒業の玉那覇章誇さん。彼が辿る夢への道のりに迫ります。

「NIKKEI」で教わった"学ぶ楽しさ"を、税理士の立場から伝えていきたい」

もともと税理士になるつもりはなかったんです。キャリアビジネス科で簿記の勉強をして日商簿記一級に合格したとき、先生から「税理士に挑戦してみては」と勧められて、初めて意識するようになりました。正直なところ、簿記一級を取るために結構頑張って勉強していたから「これからまたやるのか...」という思いも多少ありましたが(笑)、この道を突き進めてみようと、本格的に取り組み始めました。
 税理士になるためには5科目の取得が必要です。NIKKEIからTACへ進み、最初は簿記一級の勉強で得た知識をもとに1年で2科目合格。そしてそこから2年後、26際で5科目を取得し、税理士になりました。順調に見えるかもしれませんが、その間はやはり不安でしたね。周りはとっくに就職しているのに、自分だけ、受かるかもわからない試験の勉強を続けていて...。たぶん今TACで税理士を目指している後輩にも同じような葛藤があるだろうと思います。夢をかなえた先輩たちがいるからこそ、一緒に頑張れる仲間とともに、互いに切磋琢磨しながら夢に向かってつき進んでほしいと思いますね。
 税理士の主な仕事は、企業や自営業者の経理業務や財務内容のチェックです。経営者と相談しながら、税務に関する手助けをしています。税理士になって思うことは、NIKKEIで学んだことが本当に役立っているということ。なかでも、一日の中に勉強を組み込んでいく習慣です。税理士という仕事は資格をとったら完成ではなく、その後も税務や法律、世界情勢など、学ぶべき知識の大海原が広がっています。NIKKEIで叩き込まれた感覚があるからこそ、学び続けていく事が出来ます。
 将来的には、個人のお年寄りにも頼られる存在になりたいです。相続問題など、一般の人にわかりにくいことが多くありますからね。自己満足かもしれないけど、知らない人に教えてあげるというのは自分自身も楽しいし、人の役に立つということが実感できる、得難い経験です。税理士の仕事は、社会の経理を育てる、社長の経営感覚を育てるという、教育でもあります。NIKKEIでは学ぶ楽しさを教えてもらいました。そこから努力を重ねて、今は自分が教える立場にいる。その役割を担うことで、少しでもお返しができたらと感じています。

特別座談会 金城 達也×玉那覇 章誇×島袋 永伸

「沖縄で税理士になれる学校を作る」と代表・島袋永伸がNIKKEIを創立し30年。 その志を受け「絶対に沖縄で税理士資格を取る!」と、夢をかなえた卒業生、 玉那覇さんを中心に、採用企業、OB、学校代表の三者が語り合いました。

それぞれの立場から見た税理士という仕事

島袋:NIKKEIは1986年、私が33歳の時に創立しました。それまで私も会計事務所に勤めながら税理士を目指していましたが、お世話になった友人が簿記学校を始めるということでお手伝いをしているうちに、私がやることになりました。「県外に行かなくても沖縄で税理士になれる学校を作りたい」という想いで始め30年目。2年前にやっと、本校から税理士が誕生、翌年も続けて税理士が生まれました。
玉那覇:やっぱり僕も、取るなら沖縄で取りたいと思っていました。東京へ行って勉強しようかと考えた時もありましたけど、NIKKEI在学中に、ある税理士の先生から沖縄では取るのは難しいと言われて「だったら絶対僕が取ってやる!」って(笑)。
金城:玉那覇君は、税理士資格に必要な5科目中4科目を取得した後、うちの事務所にスタッフとして入ってきたんだよね。働きながら取得を目指し、2年後に合格。現在も税理士として頑張ってくれています。僕も東京に出て何年も勉強していたからわかるんだけど、沖縄で税理士資格を取るというのは、相当苦労をしてきたんだろうなと思います。きっと互いに刺激しあう良い受験仲間がいたんじゃないかという気がしますね。
島袋:私が学校を作った頃、税理士事務所というのは顧問先の社長が過去の経営は正しいのか、確認するために依頼をするようなところがありました。私はむしろ、現場の経理スタッフや管理者などが数字を理解してみんなで相談すれば、良い経営が出来るんじゃないかと、つまり、経営計画が作れる、実践で使える子たちを育てたいなと思ったんですね。また税理士についても、基調代行業務ばかりじゃなくて、予算管理がしっかりできて、経営者に対してきちっと助言できるマネジメントのプロを育てたいという想いがありました。
金城:おっしゃる通り、やっぱり今は昔と違って、伝票を預かって計算して渡す、というだけではなく、こうしたほうがいいのでは?とアドバイスしていけるような、コンサルタント的な要素が強いですね。
島袋:そこで会社の動きを数字できちんと把握して、それを根拠に提案していけるというのが税理士の強みですよね。玉那覇君が合格した時、コンサルタントを中心に行うような税理士を目指すんだと話していて、そのまま自分らしさを出しながら進んでいってほしいと思いました。
金城:玉那覇君がいいのは、遊びを知っていること。それこそ面接でまず「カラオケ好きか」とか「お酒飲めるか」と聞くくらい、税理士にとっては経営者とのコミュニケーションが一番大切なんです。
玉那覇:ある会社の経営者が社員に向かって言っていたのですが「お客さんと友達になりなさい。友達のためだったら頑張れるでしょう」と。それ以来、気持ちの上では経営者の方々と友達になるようなつもりで臨んでいます。

NIKKEIで学んだのは勉強する姿勢と続ける習慣

玉那覇:NIKKEIでは、やっぱり勉強する習慣というのが身に付きますね。周りの仲間も朝から晩まで、ずっと勉強しているんですよ。電気代が勿体ないくらい(笑)。学校が終わってからもファーストフード店で勉強を続ける人がいたり、そういう環境があったのは良かったなと思います。
島袋:一番のモチベーションは受験仲間の存在じゃないですか。ライバルがいるという。だからその場ではうかうかしていられないし、言い訳なんてできない、とにかく前に進むしかない。そこでリーダーシップを発揮できる子が、将来的に一番真っ先に目標を達成できているように思います。ある学生が、夜中に寝ようとしたときに、なかなか寝付けないというんです。理由は二つ。まず一つは、今まで勉強した事を寝たら忘れてしまうんじゃないかという不安。もう一つは、まだ勉強しているライバルの姿が目に浮かんで、あいつはまだ勉強していると思ったら寝付けない。これこそが、勉強に対する努力と意識の変化を自覚した瞬間なのです。
金城:うちの事務所のスタッフを見ていて思うのは、専門学校を卒業した子というのは、この勉強グセというのが習慣になっているんですよね。これがとても強いんですよ。大卒で入ってくる子、一般企業の経理をやって入ってくる子、専門学校を出て入ってくる子、それぞれの仕事に対する姿勢はやっぱり違います。税理士ってエンドレスな仕事で、ここまでやったら終わりというものじゃないんですよ。ここまでやったらさらに奥深くなって、どんどん広がっていく。これって勉強していないと、続いていかないんですね。その点、専門学校を出た子は強い。僕が税理士になって事務所に勤めていた時、一番勉強しているのは所長だと言われたんですね。税理士は本当にサボれなくて、合格した後も相当勉強するんですよ。今の事務所では僕が一番勉強していると思うんですが、玉那覇君がその次に勉強していると思いますよ。
玉那覇:いやいやそんな、最近もう本当に勉強を怠っていて...(笑)。
島袋:若いうちに良きライバルがいたり、勉強するクセが付いていたり、朝早く起きるのが苦にならないというのは大事なんです。実は、NIKKEIでは公務員を目指す学生たちは朝5時半くらいには学校に来て勉強しているんですよ。
玉那覇:そうなんです、NIKKEIはそんな時間から学校が開いているですよ(笑)。
島袋:早朝に勉強するというのは意思がないと出来ません。変な話、夜は勉強しているフリでも時間は過ぎていきますが、朝はそういうわけにもいかない。授業が始まる数十分間でどこまで終わらせるか段取りを組んで勉強する。そういうクセを付けさせているんです。そこには責任感も生まれてきます。学生から聞いた話ですが、体調を崩した自分の母親に対して「今日は仕事を休んだら?」と声をかけたら「私の職場には私を待っている人がいる。患者さんだったり施設のお年寄りだったり、私が行かないと大変な思いをする人たちがいる」。そういう言葉というのはやはり私たちも大事に受け止めて、学生に伝えます。

今、この瞬間にも夢に向かい頑張っている子どもたち

金城:専門学校を出た子どもたちは本格的にみんな真面目ですよね。姿勢が違うし、基礎ができている気がします。
島袋:就職後のNIKKEI卒業生に対する評価が高く、企業からのリピート率が上がっています。卒業生が優秀だから、同じ学校で学んだ後輩を採用したい、と。ただ本人たちにはプレッシャーですよね、自分の代で途絶えてしまったらどうしようという。玉那覇君も同じで、彼にはずっと先頭を走り続けて良い仕事をしてもらいたいし、それに後輩が続いていってほしい。しょうがないさ、トップランナーの宿命だ(笑)。
玉那覇:(笑)。お客さんのところに行くと、経理担当でNIKKEIの卒業生がいたりして、やっぱり同じ母校ということで、それだけでちょっと盛り上がれます。
島袋:これは私や永志会(同窓会)にとっては大変うれしいことですね。たとえば、税理士事務所って敷居が高くて質問しづらかったけど、先輩だったら相談しやすいなど。そうしたネットワークができていくと、業界全体の底上げにもつながっていくと確信します。
玉那覇:僕も後輩が頑張っているすがたを見るとうれしいですね。さっきも言ったように、NIKKEIの学生って一日中勉強していて、親御さんから「うちの子は朝も夜もいないけどちゃんと勉強してるんですか?」という電話が学校にあるらしいんですが、みんな頑張っているのでご心配なさらず、ということをお伝えしたいです(笑)
金城:勉強して損をすることはないし、手に職をつけてそのまま専門職に就くというのは大事なことだと思います。一生懸命勉強した結果が仕事につながると考えると、家ではただ寝ているだけかもしれないけど、やるべきことは必死にやっているよというのを親御さんにも見てほしいですね。
島袋:教育というのは経験でしか語れませんが、今の学生が20年後に自分の子どもに、どうアドバイスするのかまで視野に入れて考える必要があると思います。たかだか30年ですが、想いがあれば"できる"ということを玉那覇君が証明してくれました。我々もさらに上を目指し邁進していきます。


NIKKEIから初めて誕生した税理士、玉那覇さんを囲んだ座談会。話は学生時代から沖縄の教育にまで及んだ。

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